2. 僕は何者か

Updated at: 2015-08-16

Hint:

この章は読み飛ばしても問題ない。

誰が書いているのか

僕は別に何者でもないのだが、君にこれを読んでもらう以上、自分の能力を示しておく義務があるだろう。 人の言葉は、その人が持つバックグラウンドという文脈の上に乗って聞こえてくるものだ。 誰が言ったか、というのは案外重要なことなんだ。

僕は自分の作ったものを 自分のサイト に公開している。ここを見てもらえれば、大まかな僕の能力や関心ごとのイメージは掴めるだろう。

趣味で作ったもの

仕事以外に趣味で作ったゲームは ここ にまとめてある。

学生時代の作品

学生の頃には、こういうゲームを C++ と DirectX で泥臭く作ったりしていた。


若さと時間を費やして作ったこれは、それっぽい見た目で動いてはいる。 ただ、コードの品質や作り方の効率などは今見れば到底褒められたものではない。 でも当時の僕には、どうやればもっと真っ当な(仕事でも通用するような)やり方になるのかが分からなかった。

その時の思いが、この本を書くに至った動機付けになってもいるんだ。 僕は、あの時の僕と同じような、勉強の仕方が分からなくて困っている人を助けたい。

仕事のかたわら作ったもの

最近のやつはスマートフォンや Web ブラウザでも動くようにしてある。 以下は、仕事を始めて 3 〜 4 年目くらいに作った小さなゲームのイメージだ。 (※ 画像をクリックするとブラウザで遊べる画面に飛ぶ)

仕事でやったこと

どんな作品に携わったかは、こういうオープンな場では言わないが、 まあ概ねスマートフォンのアプリのゲームを作っている。 5 年半ほど働いて、内製ゲームの新規開発や、 すでに運用されているタイトルに新規機能を足す仕事などをいくつかやってきた。

エンジニアが 5 人くらいの小さめのチーム開発も、 もっとたくさんいる中規模チームでの並行開発も経験はしている。 たかだか 6 年目と言えど、若い君たちに何か語れることはあるだろう。

何故これを書いたのか

人に何か講釈を垂れるほど、僕は自分がプログラマとして経験を積んだとは思っていないが、 されど 6 年目にもなれば、次世代を継ぐ後輩たちに仕事の仕方を教えるという責務も発生するものだ。 実際、仕事の中で後輩にノウハウを教えたり、イベントにおいて学生のメンターをやるなんてことは普通にある。

そういう時に教えるべきことの一覧を、一度自分の言葉でまとめておく必要があった。 多岐にわたるエンジニアリングの全てを網羅する時間は僕には無いし、 それを書いたところで君にそれを読む時間もないだろう。 それでも、誰もが知っておくべき汎用的な知識や、重要な事実というのはいくつかある。 そういったものをかいつまんでまとめたドキュメントがあれば、それは若い君の助けになると思ったんだ。

それに、そういった「勉強のガイドラインとしての本」みたいなやつは、 探してみたけどちょうどいいものが見つからなかった。 無ければ作るチャンス、そう考えるのがエンジニアの性だ。